かんきょう保安官レポート わたしたち「かんきょう保安官」は、さまざまな環境問題に正面から立ち向かっています。今や未来を生きる人たちのために、みんなも「地球のためにできること」を考えてみてね!
これまでの保安官レポート
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街を美しくすることは、 人の心…

レポート10
スウェーデンの環境への取り組み

レポート09
食べものまわりのおかしな話

レポート08
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レポート07
微生物(びせいぶつ)で 川をき…

レポート06
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レポート01
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レポート09
かんきょう保安官
より少なく、よりよいものを選ぼう
食べものまわりのおかしな話
明治学院大学国際学部
教授
辻 信一 先生
 ぼくが子どものころには特別な時にしか食べなかった「ごちそう」が、今では日常の食べものになっていることに気がつくことがある。肉やエビがその代表選手なのだけど、そんな、かつては特別だったものが、今はしょっちゅうに食卓(しょくたく)にのぼっている。それだけ、たくさんの量が食べられているということだ。このことを可能(かのう)にするために、世界じゅうで食べものをめぐっておかしなことが起こっているのを知っていた?
 世界の人口は、約63億(おく)人。世界でつくられる穀物(こくもつ)(米・麦・いも類)は約19億トンで、これは100億人で分けることができる量。計算してみると37億人分あまるはずなのでに、世界では、5人に一人がいつも食料不足に悩(なや)み、7人に一人が食べるものがなくて苦しんでいる。この大きな原因(げんいん)が、肉食の急増だ。日本でも、この30年で一人あたりが食べる肉の量は、2.4倍にもなっているんだよ。日本はたくさんの食べものを輸入しているけど、そのチャンピオンは、牛肉とエビ。この二つは同時に、環境(かんきょう)を破壊する食品のチャンピオンでもある。

放牧のためにたくさんの森が
きりひらかれている
牛肉と水の目には見えない関係
 
 家畜(かちく)(牛・豚・にわとりなど)を飼育(しいく)することは、穀物を育てるよりもはるかに重い負担(ふたん)を環境に与(あた)えるのだけど、特に牛肉の場合は、それがはなはだしい。牛の放牧には広い土地が必要だし、牛肉の生産には、同じ重さのとり肉を生産するのに比べ、3倍近くのエサと、20倍以上の水が必要なんだ。牛肉100グラムを生産するために必要な水は、1万リットル。わたしたちは、水の惑星(わくせい)と言われる地球に暮(く)らしているわけだけど、世界じゅうでたくさんの人々が、安全な飲み水を手に入れられずに困(こま)っている。牛肉の生産にかくされている大量の水について、わたしたちは考えてみたほうがいいようだね。

国内産の牛肉を選ぶのも
わたしたちができることの一つ
わたしたちには何ができるのだろう
 
  牛肉に代表されるような、環境にたくさんの負担をかける食べものの量をより少なくして、その分、よりよいものを選ぶことが、わたしたちにできることの一つだ。例えば、肉を食べる量を減(へ)らして、わたしたちの先祖(せんぞ)が昔から食べてきた穀物や豆中心の食事をすること。肉を買う時には、安全基準(きじゅん)についての表示にこだわって、質のよい、おいしいものを選ぶこと。国内産のエサで育てた肉や、国内産の肉を選ぶこと、などたくさんの方法がある。
 わたしたちは、毎日食べて生きている。食べないと生きていけない、と言ってもいいかもしれない。だから、わたしたち一人一人が食べものについて考えて、よりよいものを選ぶこと(家族と一緒に食材を買いに行ってみよう)がとても大切なんだ。一回の食事で考えれば小さなことかもしれない。でも、毎日くり返し行うことで大きな変化を起こすことだってできる。おいしいごはんも、地球も喜んでいるとすれば、もっとおいしく感じるはずだ。
そしてみんなの中に、この保安官のバッジを渡すことができる人が早く出てくれることを期待してるよ!
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